アーティスト

花井祐介

2024年6月からスタートした音声コンテンツ「Know The Sea」。私たちの宝である海を未来へつなぐため、さまざまなゲストをお招きして、海の魅力、海の可能性、海の問題についてお話を伺い、Podcastなどを介してお届けしていきます。このコンテンツは、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環です。

今回のゲストは、アーティストの花井祐介(はない ゆうすけ)さん。身近な存在である海について、そして、日本はもとよりさまざまな国で発表されている作品についてお話を伺いました。

湘南生まれで仕事場も海のそば

冒頭で、Know The Seaのインタビュアーの渡辺麻耶さんと、「お久しぶり」と挨拶を交わした花井さん。実はおふたりは旧知の仲。渡辺さんがパーソナリティを担当されているラジオ番組「Lazy Sunday」のステッカーやTシャツのデザインを、花井さんは10年以上も担当しているそうです。そのお話で盛り上がったあとは、本題の海について。まずは、神奈川県の湘南生まれでサーファーの花井さんに、海はどんな存在かを伺いました。

「どんな存在というよりは、もう“日常”です。仕事場のスタジオも海の近くにあって、波が上がればいつでもサーフィンに行けるので、常に波がどうなっているかなとソワソワしています。多分サーフィン好きな人はみんなそうだと思います」

絵を描き始めたキッカケもサーフィンつながりから

アーティストとして絵を描き始めたキッカケは何だったのでしょう?

「高校生の時に、近所のカフェで友達がアルバイトをしていて。そのオーナーがサーファーだったので、サーフィンを教えてもらっていたんです。そこからその人のお店の絵を描いて。そうしていたら、ミュージシャンといった人たちを描くことになっていきました」

渡辺さんが花井さんの作品で好きなのは「人の表情」だそう。シニカルであったり、どこか愛嬌があったり。花井さんはそのことについて「人間観察が好きなので、面白い人が気になっちゃう」とおっしゃっています。

環境保護団体のアンバサダーも務める

サーファーであり、アーティストでもある花井さんは、海を守る取り組みもされていて、「サーフライダーファウンデーション」にアンバサダーとして参加されてらっしゃいます。どんな団体なのでしょう?

「もともとは、アメリカ・カリフォルニアから始まっています。サーファーというと、仕事をしない人というイメージがあるかもしれませんが、アメリカだと学者さんなどが多くて。そういう学者であり、サーファーである人が常に海にいるため、海がどう変化しているかに敏感で、そういう人達が海の環境がおかしくなっていると思った時に、海の環境を守るために始めた環境保護団体です」

日本にも「サーフライダーファウンデーションジャパン」があり、さまざまな活動をされているそうです。

「子どもたちに海の環境のことを伝えたりしています。海の楽しさも伝えつつ、この状況をどう守っていくか、どう改善するか、そういうことを伝えていますね」

海へ遊びに行った帰りに1つでもゴミを拾ってくれれば

そんなサーフライダーファウンデーションには、どんな形で参加されているのでしょう?

「絵を描いてステッカーにする。それを購入してくれたら、サーフライダーファウンデーションの活動費に寄付されます。僕が描いたのは、ワンハンドビーチクリーンプロジェクトの絵。サーフボードは片手で持てるので、もう片方の手は空いています。その空いた手で1個だけでもゴミを拾ったら、海にいた時よりも少しはきれいになっているのではという絵を描いています。ビーチクリーンと言うと、ちょっと大変というイメージがありますが、遊びに行った帰りに1個だけでも拾えば、1個でもゴミが消えるんじゃないかなと」

海には海岸には、どんなゴミが落ちているのか伺ってみると

「ビーチクリーンをすると、大きいゴミは落ちてないことがあります。海に行ってもゴミを捨てないというのが浸透していて。あとは、それこそワンハンドビーチクリーンじゃないですけど、多くのサーファーが海からあがると、目につくゴミを拾ってたりもしますので、そこまで落ちていないのかなと思います。けれども、砂をちょっと掘ってみると、1cmにも満たないぐらいのプラスチックごみがたくさん出てくる。いわゆるマイクロプラスチックが掘ると結構出てくるので、ビックリしますね」

海を守るためにウニの駆除活動に子どもと参加

子どもと海に行くことも多いとおっしゃる花井さん。海を守るため、子どもに伝えていることがあると教えてくださいました。

「最近、逗子では、『海の砂漠化』と言って『磯焼け』が起きています。もともと海藻が多かったところもなくなってしまっている。海水温の変化とか、ウニが増えた影響で海藻を全部食べてしまって。もともとは、海藻があって生態系ができていたところが、海藻がなくなると本当に生き物がいなくなっちゃうんですね。そこで、増えすぎたウニを駆除する活動を、子どもに伝えられればと思って一緒に参加しています」

海洋ごみを使ったアート展にも参加

ほかにも、海を守る活動に参加されてらっしゃるそうで

「僕の知り合いで『Pimlico Arts JAPAN』というのをやっている人がいて、海で拾ったゴミを使ってランプをつくっています。その人とコラボして、つくっているランプに僕が顔を描いて人形みたいにしましたね」

海外での活動も精力的に実施

さまざまな活動をされてらっしゃる花井さん。最後に、今後について伺ったところ、海外での活動も行う予定だと教えてくださいました。

「1月に韓国で展示を行います。また、11月にはアメリカ・ロサンゼルスでもファッションブランドとインスタレーションします。あとは、“ザ・サーファーズ・ジャーナル”という雑誌で、サーファーや海の環境について、毎号ひとコマ漫画を描いていまして。それも10年やっているので、それを1冊の本にまとめてリリースして、原画展もしようと思っています」

ひとコマ漫画では、ろくでなさも含めて愛すべきサーファー達などが描かれているそうなので、海を知るキッカケのひとつとして触れてみてはいかがでしょうか。

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