
#146 マルトモ株式会社
2026.07.18~
第146回「ライバルは“お隣さん”。切磋琢磨して磨いた“だし”を世界へ届ける挑戦」マルトモ株式会社に聞いてみた!
ゲスト:マルトモ株式会社 専務取締役 土居幹治さん
『となりのカイシャに聞いてみた supported by オリックスグループ』。
この番組は、地域が主役の企業応援ビジネスバラエティ。
オリックスグループの提供でお届けします。
パーソナリティは、フリーアナウンサーの小堺翔太さん。
場所ごとに地元のアシスタントとともに、ゲストのお話を伺っていきます。
今週も愛媛県よりお届け!
パートナーはFM愛媛「Groovy Radio Caravan」のパーソナリティを務める窪田ゆうこ(くぼた・ゆうこ)さんです。
番組冒頭では広島FMでお聴きのリスナーさんより、「放送200回、300回と続く長寿番組になってほしい」とのメッセージが寄せられました。
「企業の方々とお話するのはとても楽しく、まだ訪れたことのない地域にも行ってみたい」と話す小堺さん。これからも長く番組が続き、さらに訪ねるエリアが拡がるように、ぜひ今後もご愛聴よろしくお願いいたします!
さて、今週のゲストは先週に引き続き、“だしの伝道師”としても活躍している、マルトモ株式会社 専務取締役の土居幹治(どい・みきはる)さんです。先週は簡単に栄養を摂れる“だし習慣”や、“だしの伝道師”としての活動についてお伺いしました。
今週は、マルトモ株式会社のものづくりへのこだわりや、世界へ向けた挑戦について伺います!
切磋琢磨しあうライバルの存在
マルトモ株式会社は1918年の創業以来、かつお節を中心に煮干し、めんつゆ、だしの素、チルド食品などを製造・販売しているシーフードの総合食品メーカーです。「安心・安全・健康」をスローガンに商品開発を行いながら、次世代に和食文化やかつお節の魅力を伝える活動にも取り組んでいます。
マルトモ株式会社が本拠地を置く愛媛県の伊予市は人口約3万人の街で、全国シェア6割の日本一の削り節の生産地。しかし、意外なことに伊予市ではカツオの水揚げを行っていません。
土居さん「伊予市は、最後の削って袋に詰めるところが日本一。しかも、伊予市あるあるでライバル企業1位、2位が並んで建っているんです」
そのライバル会社こそ、同じくかつお節メーカーのヤマキ株式会社。競争相手が並んでいるため、伊予市の観光名所にもなっているのだとか。常に隣にライバルがいるからこそ、“負けないぞ”と切磋琢磨してともに成長してきたと言います。
土居さん「学校で出張授業をするときも、必ず言うんです。“クラスに苦手な子がいても、その子がいるから自分は成長できることもある”と。うちも隣にライバルがいたおかげでここまで大きくなったんです」
競い合う存在がいたからこそ技術が磨かれ、より良い商品が生まれる──。そんな前向きな考え方がとても印象的でした。
“おいしい”を数値化する味覚センサー
マルトモ株式会社では、おいしさを感覚だけに頼るのではなく、「味覚センサー」という分析機器を活用しています。
この味覚センサーは、コク・うま味・後味などを数値化できる装置。現在、1台約1,000万円もする機械を3台導入し、商品開発や営業活動にフル活用しています。例えば、めんつゆ同士を比較して、「コク重視」「うま味重視」といった味の特徴をグラフで可視化できるそうです。
また、ピーマンやゴーヤなど苦みのある野菜に鰹節をかけると苦みや渋みがマイルドになる現象も、グラフにして可視化することが可能になりました。
土居さん「料理人にとっては当たり前の話なので、我が社はこの機械を使って大手のコンビニや外食チェーンに売り込みに行くんです。企業同士の商談では数値で説明できたほうが伝わりますから」
このように、曖昧になりがちな“おいしい”を数値化して商売ツールにすることを“だしのコンサルティング”、略して“だしコン”と呼んで商標登録もしたそう。感覚ではなくデータでだしの相性もわかるため、かつおと昆布をあわせた“合わせだし”の相乗効果は“1+1=2”ではなく、“1+1=8”ほどになることもわかっています。
土居さん「このだしの相乗効果のことを“だし算”と呼んで、これも商標をとったんです。まぁ、子どもたちにはスベってるんですけどね(笑)」
面白いネーミングを考案しては、しっかり商標をとって独自のブランドを築いているマルトモ株式会社。ユニークさの中にもしっかりと商売人の気概を感じるエピソードでした。
世界へ広がる、日本のだし文化
企業努力を重ねてものづくりを続けるマルトモ株式会社では、2026年に「素直な、おかか。」という商品がモンドセレクション金賞を受賞しました。工場で削ったかつお節を4時間以内に味付けし、ソフトな食感と豊かな風味を実現した商品です。
スタジオで小堺さんが試食してみると、「醤油の味が尖ってなくて、すごくまろやか!」と驚いた様子。窪田さんも「口の中で味が変化するほど風味が豊かで、鼻に抜ける香りがたまらない!」と大絶賛。
だしを効かせて薄味に仕上げているのがポイントで、2013年に日本の和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのも、日本のだし文化があるからこそだと土居さんは話します。
土居さん「和食に栄養があるのも、四季折々の味が楽しめるのもだしが効いてるからこそなんです。だしが効いてるから薄味でも満足感を得られて、減塩やカロリー削減にもつながる。これを世界に拡散すべく活動しています」
現在、マルトモ株式会社の商品は中国や北米を中心に海外へも展開中。一方で、日本のだしを海外へ広めるには課題もあります。
土居さん「昆布やかつおのだしは軟水じゃないとれないんです。硬水の地域でどうやってだしをとってもらえばいいかが今後の課題ですね」
そのため現在は、めんつゆなどの完成品を輸出する取り組みを進めています。今後は東南アジアやヨーロッパ、さらにはインドなどへの展開も視野に入れているとのこと。日本のだしの文化が広がれば、「みんながほっこりして世界が平和になるんじゃないかと思います」と話す土居さん。
最後に、“だしの伝道師”として、そしてマルトモ株式会社として地域にとってどんな存在でありたいかを伺いました。
土居さん「みなさんの食卓を豊かにしたいです。食は“人を良くする”と書きますから、だしでおいしさを伝えて、みんながほっこりしてくれたら嬉しいです。」
世界へ向けて日本のだし文化を広めながらも、その根底にあるのは「毎日の食卓を少しでも豊かにしたい」という思い。2週にわたり土居さんのお話を伺い、改めて日本のだし文化の奥深さと、マルトモ株式会社の挑戦を知ることができました。
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さて、来週は久しぶりに福岡県を訪ねます。どうぞお楽しみに!
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#146 マルトモ株式会社
ゲスト:マルトモ株式会社 専務取締役 土居幹治さん
URL:https://www.marutomo.co.jp/


