第86回「“守りの戦略”で始めたM＆Aで、ブラックモンブランの関東進出や新商品開発を実現した」竹下製菓株式会社に聞いてみた！

ゲスト：竹下製菓株式会社 代表取締役社長 竹下真由さん

『となりのカイシャに聞いてみた supported by オリックスグループ』。
この番組は、地域が主役の企業応援ビジネスバラエティ。
オリックスグループの提供でお届けします。
パーソナリティは、フリーアナウンサーの小堺翔太さん。
場所ごとに地元のアシスタントとともに、ゲストのお話を伺っていきます。

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今週の舞台は、先週に引き続き佐賀県！
アシスタントはFM佐賀のアナウンサー・飯地紀美子（いいじ・きみこ）さんです。

番組冒頭では、早速届いた佐賀県のリスナーからのメッセージをご紹介。
「地域のパーソナリティと地域の社長さんの話を聞けるのは、今までにない機会で楽しみです」とのメッセージをいただきました。

今年4月から全国22局ネットに拡大し、南は九州、北は北海道までさまざまな地域の会社のお話を聞ける当番組。これからもたくさんのとなりのカイシャをご紹介していきます！

さて、今週のゲストは先週に引き続き、佐賀県を代表するご当地アイス「ブラックモンブラン」でお馴染みの、竹下製菓株式会社の代表取締役社長 竹下真由（たけした・まゆ）さんです。

今週は、竹下製菓株式会社が全国展開を目指して注力している“M＆A”について詳しく伺います！

“守りの戦略”から始めたM＆Aで関東進出を本格化

竹下製菓株式会社は、累計販売数10億本を誇るアイス、ブラックモンブランで知られる老舗の菓子製造会社。 現在は九州地方だけでなく、全国展開を目指してM＆Aにも力を入れており、生クリームパンや米粉チュロスの製造のほか、ホテル事業にも進出しています。

M＆Aを始めたきっかけは、主力商品であるブラックモンブランに“頼りすぎている”と感じたから。もしブラックモンブランを供給できなくなったら会社は終わってしまうのではないか、工場を安心安全に稼働できる状況を継続できないのではないか、そのような不安を感じたことがきっかけでした。

竹下さん「九州地方で豪雨災害や大災害が続いたときに、工場の操業が続けられなくなった会社の話を聞いたんですよね。うちもたまたま機械の入れ替えをしていたときだったので、うちももし機械メーカーさんに何かあったら継続できなくなる。じゃあ、なにかあったときでも商品を作れるような拠点を他にも持っておくべきだと思ったんです」

そこで出会ったのは埼玉の工場で、ちょっとずつ関東に進出し始めたタイミングだったことから、埼玉で作って出荷できたらよりたくさんの方にブラックモンブランを食べてもらえるのではないかという“守りの戦略”からM＆Aに踏み出したのだそう。

その後、ブラックモンブラン以外の“柱”を作るべく出会ったのが、クリームパンで知られる岡山の菓子メーカー・株式会社清水屋食品。主力のクリームパンは冷凍した状態で出荷し、解凍された状態で店頭に並ぶというフロチル商品で、清水屋食品をグループに迎えたことでこれまでにない温度帯の新ブランドの確立に成功しました。その縁のおかげでブラックモンブランの生クリームパンというコラボ商品も生まれました。

竹下さん「せっかく一緒になったからには技術と技術を掛け合わせて、より楽しんでもらえるものを作りたいじゃないですか。今年中に次の「ブラックモンブラン 生クリームパン」シリーズも出す予定で、現在商品開発を頑張ってます！」

アシスタントの飯地さんはすでに、ブラックモンブラン 生クリームパンを体験済み。外はブラックモンブランならではのクランチでサクサク、中はたっぷりのクリームが入っていて、半解凍で食べてもおいしいのだそう。これは、新商品の登場が楽しみですね！

一人一人の意見を吸い上げる環境づくり

次の話題は、竹下製菓株式会社の新商品について。収録の際にはやや濁したお話になりましたが、竹下さんも昔から大好きだという『機動戦士ガンダム』とのコラボ商品「ブラックモンブラン　ガンダム」がただいま全国のセブン-イレブンで発売中です。

このようなコラボ商品や新商品を次々に生み出している竹下製菓株式会社。実は、竹下さんが社長に就任されてからグループ全体の売上げが2倍以上に！　その成功の裏側には、会議の風通しをよくするちょっとした改革がありました。

竹下さん「これまでの経営発表会は、発信側の一方通行だったんです。そこで、発表する側には前年の振り返りを入れてもらい、参加する社員には意見でも感想でもなんでもいいので一人一回以上は絶対に発言してくださいとお願いしたんです。今では、いろんな話ができる場になってきましたね」

意見を言いやすい、吸い上げやすい環境を作ることで、竹下さん自身も気づかされることがたくさんあると言います。それが、会社を盛り上げていく礎になっているようです。

最後に、地域にとってどんな存在でありたいかを伺いました。

竹下さん「佐賀県って選べるお仕事が少ないとか、進学・就職のタイミングで他県に出る方も多いんですけど、長く住むことや子育てを考えると佐賀県は間違いなく最高の環境だと思うんですよ。そのときに、竹下製菓っていう職場もあったなと思いだしてもらえるような魅力ある職場を用意して待っていたいです」

竹下さんの、商品と会社に対する愛情がビシバシ伝わってきた2週間。お話をしているときのコロコロと変わる表情が、とても魅力的でした。長年愛されてきたブラックモンブランをはじめ、これからどのような新商品が生み出されるのか楽しみですね！

さて、来週は久しぶりに四国エリアよりお届けします。来週の「となりのカイシャに聞いてみた！」もどうぞお楽しみに。

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