ブルボン presents Shining Star

第68回 川井郁子さん②

ゲストは先週に引き続き、バイオリニストの川井郁子さん。
https://www.ikukokawai.com/

川井さんは、香川県高松市のご出身。
幼少期は大人しく、優等生のようなお子さんだったそう。

そんな川井さん。バイオリンとの出会いは、ラジオだったそう!
6歳の時に、お母様と洗濯物を畳んでいる時に
偶然ラジオから聞こえてきたのが、バイオリンの音。
”この楽器がやりたい”と思ったのだそう。

「でも、半年間父にダメと言われていたけれど、粘りに粘って
 クリスマスの日にサプライズで父が小さなバイオリンを持って帰ってきてくれて!
 当時はネットも無いし、すごく田舎なんですが
 趣味でバイオリンをやっている方をさがしてきてくれて、習うことができました。

 偶然とは思えない出会い、ですよね。」

そんな中、小学校から中学校にかけては
映画に夢中になっていたそうで、お小遣いは全て映画に注ぎこんでおり
将来は映画監督になりたい、と思ったこともあったとか。

「小学校4年生の時に、バイオリンをプロの先生に習い始めました。
 その時に、”今からやり直さないと東京藝大間に合いませんよ”って言われたんです。
 藝大というのが何だかもよく分かってないけれど、
 何か目標をいただいた、という感じで。
 その時から、バイオリンの道へ、という思いは変わっていないです。
 でも、バイオリンはプロ目指すようになっていくと、苦しいことも多いんですよね。
 だから、映画は息抜きでもあり、憧れでもありました。」

その後、東京藝術大学に見事進学!
しかし、進学という目標を達成してしまったことと、
高い技術力と個性を目の当たりにしたことで、
”自分のプロとしての存在価値”について悩んでしまったそう。

それでも、デビューの話やメディアでの演奏機会などの仕事をする中で、
タンゴの改革者 アストル・ピアソラの音楽と出会ったことをきっかけに
自分も音楽を確立する人になりたい、と思えた、と川井さんは振り返ります。

「デビューアルバム作る時に、やれるかも分からないのに
 曲作りたいと言っちゃって(笑)
 ピアノで作るんですけど、その作り方が自分に合っていると思いました。
 映画音楽の時は、台本やシーンを映像で頂いてイメージを膨らませます。
 『北のカナリアたち』の時は、これが一番良いと思って提出したら
 違うと戻されちゃって、時間無いので急いで書いたんです。
 これはダメだろうと思ったら、これが良いですって言われて、びっくりしました(笑)
 でも、映像と一緒になった時にピッタリで!やはり、監督ってすごいです。」


2012年の吉永小百合さん主演、阪本順治監督の映画『北のカナリアたち』の音楽を担当され
第36回アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞されています。

さらに、現在大阪で開催中の『大阪・関西万博』の
サンマリノ共和国パビリオンのアンバサダーを務めていらっしゃいます。


「去年、和楽器奏者と一緒に行ったのがサンマリノ共和国でした。
 そこには、311の震災の時に初めてヨーロッパでできた神社があるんです。
 日本とも縁が深く、一度も戦争をしたことがない国で。

 それでお声がけいただきました。」

さらに、娘さんの出産を機に、国内外さまざまな団体への寄付を目的とした
『川井郁子マザーハンド基金』を設立。
いままでに、まず多くの団体を通じて、子どもたちへの支援を続けています。

最後に、川井さんの元気の源について伺いました。

「一番大事なのは、睡眠だと思っています。
 思い通りにならない時もありますけど、眠りに入る時間を計算して、
 環境を整えるようにしています。1時間前にお風呂にはいるとか、
 睡眠時間を7時間半がベストなので、そこで目覚ましをかけるとか。
 枕の高さは大事だし、音に敏感なので耳栓は絶対に持っていきます。
 あと、ホテルにいると、朝になったら日差しが漏れてこないか、
 冷蔵庫の音静かにできなかな、とかチェックしちゃいます(笑)」

2週にわたって、川井さんにお話伺いました。
ありがとうございました!

来週からは、俳優の菊池日菜子さんをお迎えします。
お楽しみに。

M. 恋のアランフェス(レッド・ヴァイオリン) / 川井郁子

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