今週からのゲストは、元ラグビー日本代表で、スポーツキャスターの大畑大介さんです。

1975年大阪市出身 1998年神戸製鋼に入社、日本のトライゲッター、エースとして、
また日本代表キャプテンを務めるなど日本ラグビー界を牽引。
2011年現役引退後は、ラグビーの普及活動に努める一方で、テレビやラジオなど
メディアでも活躍されていらっしゃいます。
(ちなみに、森さんとは以前テレビ番組で
共演されていました!)
2019年、日本中が大熱狂したラグビーW杯。
かつては選手として出場した大畑さんが大会を通して感じたこととは?
大畑さん「正直、ここまで国内でみなさんが楽しんでもらえる大会になるとは思ってなかったので、本当に嬉しい誤算の大会でした。
一番中心にいたのは日本代表の選手たちですけどね。
選手たちも頑張れましたし、応援してくれた人たちがお互いにいい意味で盛り上げあってくれたなと思います。」
大畑さん自身は、ラグビーW杯2019のアンバサダーでいらっしゃいました。
大畑さん「僕が引退したのは2011年の時。
2007年のW杯に挑戦しようとしたときに、アキレス腱が切れて行けなかった。
そのときに、すごく感じたことがあるんです。
1999年、2003年と続けてW杯に出場してたんです。自分たちが出場している試合、その会場は盛り上がるんですよ。でも、日本でどのくらいの報道があるかはわからなかった。盛り上がっていて欲しいなと思って、帰国したとき思った以上に盛り上がりがなかったんです。
自分はすごい思いを持ってプレーをしてきたときに、こんな状況を他の選手が感じるのは寂しいなと思ったんです。
自分の中では、これはいかん!と。
選手として感じた寂しさというのが、当事者たちが楽しんでもらえた。そして、世界からきたラグビー好きの人たちも楽しんでもらえた…というときに、初めてW杯というものが成功したと思える環境になると思いました。
僕は現役時代からずっと僕自身がラグビーというものの入り口になりたいという思いがあったので、少しでもW杯を知ってもらえるように、と思って2010年に引退しようを思いました。」
ラグビーはいろいろな役割のあるスポーツ。
大畑さんは、自分が外に情報を発信していく仕事が自分の役割だと思い、W杯のアンバサダーを務められました。
大畑さんは、 大学時代から活躍され、いろいろなチームから誘いがあるなか
98年に 神戸製鋼へ入社され、ラクビ―部のエースとして活躍されています。
1995年の阪神・淡路大震災から、3年たった頃でした。当時の神戸は?
大畑さん「当時は街がどんどん元気になっていた頃なので、どちらかというと僕たちがプレーすることで街の人たちが元気になるということを言われていました。
入社した当初、まだまだグラウンドの周りは震災の傷跡が残っているなか、街で神戸製鋼のチームのことを応援してくれる人が多かった。
君らが頑張って、情報を発信してくれることが僕らの頑張れる源になるからと。
選手としては僕らが頑張ってみなさんを支えないとと思っていたのが逆だったんです。皆さんに支えられることの方が多かった。
その思いがあったからこそ頑張れたというのが大きかったですね。」
森「だからこそ、神戸への思いは強いですか?」
大畑さん「そうですね。神戸を代表して戦っているという意識が強くあったし、結果一つで周りの人たちがすごく喜んでくれた。
そして、自分自身が近くのお店に行ったりすると、お客さんを含めて応援してくれた。そのことがすごく大きな源になりました。」
震災から26年、大畑さんが改めて思うこととは?
大畑さん「わすれないということだと思います。
自分たちが今できることを考えて行動するということが一番大事ですよね。それをずっと続けていくことが大事だと思います。」
森「そして、東日本大震災で壊滅的な被害を受けたラグビーの街、岩手県釜石市で2019年のW杯の試合が開催されました。」
大畑さん「試合会場をどこにするのか、という話の時に釜石が候補地になりましたが、釜石の方がみんな応援するという環境ではなかったということも聞きます。けど、釜石というのは北の鉄人…とラグビーのすごく根付いた土地なんです。
その中で気持ちが一つになる場所が必要でしょということで、ラグビーというもので試合会場に決まりました。
会場の柿落としの時に、1人の学生に君たちの思いはどうなの?と訪ねました。
『実は、僕はこのスタジアムのできる前の学校に通っていたんです。地震と津波で大きな被害をうけて無くなってしまったんですが、嬉しいんです。
僕たちは学校にいくことがたのしかった。こうやってまたスタジアムができて多くの人が足を運んでくれて、笑顔と熱気が溢れる場所になる。だから僕はすごく嬉しいんです。』と。
だから、そのときにラグビーが心を一つにする一つのきっかけになったんだなと思いました。」
M.絢香×コブクロ「Winding Road」



