日本大学 危機管理学部 教授

西田亮介

2024年6月からスタートした音声コンテンツ「Know The Sea」。私たちの宝である海を未来へつなぐため、さまざまなゲストをお招きして、海の魅力、海の可能性、海の問題についてお話を伺い、interfm番組内やPodcastなどを介してお届けしていきます。このコンテンツは、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環です。

今回のゲストは、日本大学 危機管理学部 教授の西田亮介(にしだ りょうすけ)さん。6月21日(金)に放送されたInterfmの番組「The Dave Fromm Show supported by 嘉衛門」内で、大好きなサーフィン、いま日本で進んでいる海離れについてお話を伺いました。

サーフィン歴は20年以上!学者サーファー

「これでも薄めの日焼けです」と、まずは小麦色の肌トークで盛り上がりましたが、西田さんのお仕事は日本大学 危機管理学部の教授。まずは、どういった研究をされているのか教えて下さいました。

「危機管理学部は、いろんな危機を管理するっていうことをコンセプトにしています。私自身は社会学とメディア研究が専門で、情報技術と選挙や政治に関する研究をしています」

一方で、趣味はサーフィン!サーファー歴は20年以上だそうですが、始めたキッカケは何だったのでしょう?

「大学に入学して先輩に連れて行かれたのがキッカケですね。初めての時は、ウエットスーツも中途半端なままで春の海に放り込まれて。めちゃくちゃ寒かったんですけど、何かうまくツボにハマりまして、18歳の頃からずっとサーフィンを続けていますね」

ほかのスポーツとは異なる体感ができるのがサーフィンの魅力!

実は西田さん、大学生の頃、サーフィンにのめり込み過ぎた結果、なんと留年してしまったとのこと。その一方で、サーフィンのおかげで今の研究者の道へと進むことができたそうです。

「分子生物学と科目名まで覚えていますが、そのテストの日にサーフィンの先輩に誘われて行ってしまって。その結果、留年に至ったということでございます。ただ、留年して就職活動ができなかったとか色んなことがあり、偶然的に大学院に進学しました。だから、これはサーフィンのお陰で研究者になったと言っても過言ではないと思っています」

そこまでハマる理由について、「Only surfer knows(サーファーだけが分かる感覚)」があるのだとサーフィン好きはみんな言うと教えて下さいました。

海離れを止めるために間口を広げて情報発信を!

日本財団が2022年に行った「海と日本人」に関する意識調査によると、日本人の約3割が「海に親しみを感じない」という結果が出ています。この海離れを止めるためにはどんな活動をしたら良いかを伺ってみると

「日本は島国なので海に囲まれていると言っても過言ではありません。だから、海にせっかくだから触れて欲しいなと思います。そのために、マリンスポーツでは携わっている皆さんが、より間口を広げていく。それから、安全に楽しめる情報発信を同時にやっていっていただくっていうことが大事になると思います。最近だと、例えばサーフィンでも、ロングボードとショートボードは波取り競争になったりとか、衝突したりして危ないのでエリアを分けるであるとか、色んな自主的なルール形成も進んでいます。そういうことを広く周知していくことも大事だと思いますね」

湘南海岸や宮崎県、北海道はサーフィンで地域活性化!

そして、サーフィンをキッカケに、地域の方々と接する機会が増えたとおっしゃっていた西田さん。実際に、サーフィンを使って地域活性化をしていこうという取り組みが、色んなところで行われていると教えて下さいました。

「湘南海岸も全般的にそうですし、それから宮崎県も地方自治体と関係しながら盛り上げていこうとしています。また、珍しい場所だと北海道もサーフィンで盛り上げていこうという人たちもいますね」

そんな西田さんに印象的だったサーフスポットを伺ってみると、意外な場所をオススメして下さいました。

「東京からの近場であれば伊豆は海がきれいです。それから波がコンスタントにあって、空いてるということだと宮崎県はとてもいいですね。食もおいしいですし、アルコールも充実していますし。それから海外に目を向けていくと、台湾は楽しかったですね!サーフィンで海外だと、ハワイやバリなどが有名ですけど、日本人が慣れている波からすると、結構波が激しかったりします。それに比べると台湾は、日本のちょっといい波ぐらいなんですね。なので台湾に行くと、多くの人が楽しめるところがあって、サーフィン以外のアクティビティーも充実しているのでオススメですね」

西田さんが考えるKnow The Seaとは?

最後に、西田さんが思う海を知るために重要なことについて伺いました。

「サーフィンするしないにかかわらず行ってみることだと思うんです。海岸線を歩いたりすると気持ちいい!これは間違いないと思う!それから、整備されて公園が併設されてる海岸も多いので、そこへ散歩がてら行ってみる。これは誰しもが楽しめることじゃないかと思います」

そんな西田さんは「これからも週1回はサーフィンをやっていきたい!」と宣言。本当にサーフィン、そして、海が大好きなんですね!

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